「ほんとにイヤなの」           ’01年3月15日


怒っているユキ

 怒っているユキです。
 モコたちは胸や腹にさわられるのは好きではありません。
 毛玉ができかけている時などは特に嫌がります。
 ですから、できかけている毛玉を切り取ったりするのはモコたちが寝ている間ということになります。
 とりわけしし丸は熟睡するほうで、ぐっすりと寝入っている時にはちょっとやそっといじくりまわしたくらいではちっとも眼をさましません。
 眼をさましても頭の中はまだ半分眠っているらしく、「うん。なんだ?なんだ?」というふうに目玉だけをキョロキョロと動かしています。
 しし丸にくらべたらモコはすぐに眼をさますほうです。
 でも、モコは眼をさましてもキョロキョロしたりはしません。
 横になったままで眼球だけ動かして、チラッチラッと私を見ます。
 何をされているのかは分かっているのですが、とりあえずガマンしているふうなのです。
 けれども、そのうちにガマンしきれなくなると大きな口を開けてガバッと上半身を起こします。
 今にも噛みつきそうな勢いで体を起こすのですが、でもけっして噛みついたりはしません。
 噛みつきたいのを必死にこらえているというふうなのです。
 ユキの場合はさすがに女の子ですから、大きな口を開けたりは絶対にしません。
 その代わりに、ゆきは体をくねらせて嫌がります。
 まるで身もだえをするように全身をくねらせて、「イヤなのよ。イヤなのよ」といっているのです。
 それから、「ほんとにイヤなんだから!」というふうに藤イスをバリバリ引っかいたり、ガジガジと噛みついたりするのです。

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